「生誕祭」の季語って?
まちゃろーです!
前回の 「生誕祭」と「誕生祭」 の続きみたいなものですね、話題が変わるので分割しました。
今回は「生誕祭」に季語はあるのかという話です。なんでこんな突拍子もないこと言うかというと前回の件について調べてたところ。「プレバト!!」という芸能人が芸術に挑戦して専門家が批評していくMBSの番組の俳句のコーナーで「生誕祭」で終わる俳句を作ったアイドルさんがいらっしゃったようです。
それに対し先生が「生誕祭の季語は冬」と説明したようなんです。
これだけ聞くとえっ?って思うじゃないですか生誕祭なんて365・366日毎日あるじゃん、と。もしかしたら「へー」ってなる方もいらっしゃるかもしれませんね、俳句の季語は旧暦→新暦への変動で季語と実際の季節が一致しなかったりするので。あと有名なところだと「ラグビーが冬の季語」とかいうのもありますよね。考えれば考えるほど混乱していく分野になります。
で、本題の生誕祭なのですが、どうやら俳句の先生はクリスマスを意味する「聖誕祭」と「生誕祭」を勘違いして解釈なさっていたようです。出演者の方も誕生日ではなくクリスマス、という感想の述べられていました。
そうなると話は別になります、「生誕祭」は現代では公的イベントでも使われる用語であり、特にキリストな要素は入ってなく単に人であれ動物であれ「生誕のお祝い事」という意味でしかありません。
なら本当の「生誕祭」の季語はなんだ!と思うでしょう、そこで調べてみました。
結論から言うと具体的に厳密に「生誕祭」が冬を含めどの季節の季語かというのは不明でした。確認できた歳時記には「聖誕祭」の表記のみです。
なのでしかるべき季節はどれか、というのを考えていきたいと思います。
いやいやそんな勝手に!と思うかもしれませんが実は季語というものは全国共通というわけではなく、全国多々ある俳句の団体が作成した「歳時記」にのっとって決められています。その為団体によって同じ言葉が季語であったりなかったり、季節が違ったりすることがあります。また、沖縄限定の季語など地域によって気候が違うので季語が異なるという考え方もあったりします。新暦移行後にできた記念日の季節などは未だ共通化されていないものありますね。
話を戻してつまり、誰かが春だと断定したらその人ルールだと春ですし夏だと言ったら夏でもあります。ここではまちゃろー式歳時記として考えていきたいと思います。
さて、「祭」これは一般的に夏の季語になりますが。その他の季節の祭りを表す際は「春祭」「秋祭」と区別するようです。ちなみに「冬祭」を季語とするのは春秋よりマイナーみたいです。
「生誕祭」の場合「生誕」の指す季節を季語としてとらえてよさそうです。
ここで、「聖母生誕祭」という季語を見つけました、字のとおり聖母マリアの生誕の祝い事で秋の季語になります。ということなら具体的な人の生誕祭ならその生誕月が季語になると一見思いますが実はそうでもなさそうです。
というのも、実は「誕生日」は季語にならないからなんです。365日人それぞれある誕生日といった個人的な記念日は季語にはならず、一方で聖母マリアの聖母生誕祭や天皇陛下の天皇誕生日、釈迦の花祭は季語になるそうです。天皇誕生日はその代々によって季語の指す季節が異なります。
個人的結論としては、推しの「生誕祭」は国民の祝日ではないので誕生日と同等に季語ではないという扱いをするのが妥当かなと思います。
先ほど述べたように季語をまとめた「歳時記」にはさまざまな種類があるので、内輪の俳句会向けに独自の季語を載せた歳時記があってもいいんじゃないかなと調べてるうちに思いました。
「明治R1の季語は冬」「ジラーチの季語は夏」みたいなのが載ってるの、ちょっと面白そうです。
それではまた、ではではー
「生誕祭」と「誕生祭」
おひさです、まちゃろーです!
突然ですが「生誕祭」という言葉、
キャラクターコンテンツのファンやアイドルファンだったらなじみ深い言葉ですよね。自分はTwitterで一年に一回「#工藤忍生誕祭」「#白石紬生誕祭」とかハッシュタグつけてつぶやいてたりします。
そんな 生誕祭 について数年前からこんな話をきくようになりました。
「生誕は故人につかうもので存命中の人には誕生というべき」
「生誕って…。推しを勝手に殺すな」
一見「えっ、そうだったの!?今度から気を付けよ」ってなりますよね…。
実はこれ結論から言いますと デマ なんです。
天邪鬼な人間なので疑ってかかって 生誕 と 誕生 なにが違うかいろんな辞書を引いてみたのですが、だいたい「生誕」の説明に「誕生。」とかいてあります。つまり基本は同義です。存命中の人物にも「生誕」で大丈夫なんですよ。
でも多少の違いはあるみたいで生誕が偉人とか著名人とかに使われがちで、誕生が「文明の誕生」のように物事に使われがちのようです。
あと一部記事で「生誕は動物には使われない」との記述があったのですがこれも誤りで特に決まっていないです。実例的な面でいうと秋田県大館市には「忠犬ハチ公生誕の地」と書かれた石碑がありますし、二足歩行レッサーパンダとして人気の「風太くん」も「風太生誕15周年記念期間限定スペシャルショップ」なるものも開かれていたみたいです。(ちなみに風太くんは2019年11月現在16歳でお元気だそうですね、人間換算で70代だとか、とっくに風太さんじゃん)
で、なぜ生誕が故人限定かのようなデマが広まっていってしまったのかといいますとおそらく前述したように偉人系で使われるというのが関係しているようです。
「偉人」といいますとまぁなんか坂本龍馬だとかゴッホだとかモーツァルトだとか色々思いつくじゃないですか。でも大体この世にいない、いわば「歴史上の人物」なんですよね。そのため偉人=偉い故人のように勘違いして解釈している人が多少いてそういう解釈の人が「生誕」についてもそうとらえたと考えられます。実際のところ存命中で偉人って現代パッとは浮かびませんものね、ノーベル賞受賞者とか紫綬勲章もらった人とかですかね。
でも「偉人」の意味合いは発展性も持っているようで、まず根本的になぜキャラコンテンツやアイドルでこの「生誕祭」が使われるようになったかという話に移ると、そのお祝いする対象人物を神聖視している文化が生まれたことに関係していると考えられるんですよね。
つまり 現代人から見た 偉人=推し になるわけです。
もともと「生誕祭」という文化あったんでしょうけど「神」「尊い」のような文化後押しして推しを祝うなら「誕生祭」より「生誕祭」っしょー とどこかでなったのでしょう。
神聖視といえば「聖誕祭」というのもまれに見ますよね。「聖誕」は辞書的な意味だと天子や聖人の誕生とか、そこから「キリストの誕生」も含みます。12月とかだと聖誕祭=クリスマスという使われ方もかなり見ますよね。
推しを神聖視して偉人通り越して神の領域に達したら「聖誕祭」を使うのも何ら不思議じゃないですよね。
ところで色々この件について調べているうちに見つけたのが「『生誕祭』は冬の季語である」というもの
えぇー?と思ってこちらも調べてみたのですが・・・。
この件については次の投稿に書こうと思います!
今回めっちゃかけた嬉しい(゚∀゚)
ではでは!